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BLUE ROSE

ブラッド・ワーク



クリント・イーストウッド主演で去年12月に公開された「ブラッド・ワーク」です。
そこには初めて行ったのですが、とある町の古い小さな名画座風の映画館です。
少し前のロードショー作品などを2本立てで上映する映画館が何ヶ所かあるのですが、
上映期間が短いとかイスが古いとか、場所が不便という難点もありながら、
会員になるとほぼ1000円で観ることができるシステムがあったり、
一般料金でもお値打ちな時があったりします。
今回観に行ったきっかけは、招待券をもらったからなんですけどね!(笑)

ところで、作品の話ですが、原作はマイクル・コナリーの
ベストセラーとなった“わが心臓の痛み”です。
「LAコンフィデンシャル」でオスカーを受賞したブライアン・ヘルゲランドが脚色し、
最後までドキドキのサスペンス・スリラーとして楽しめた「ブラッド・ワーク」です。
意外などんでん返しの犯人が浮かび上がる仕上げも、それまでの流れも楽しめます。
監督&プロデュース、そして主演の一人三役を務めたのはクリント・イーストウッド。
「探偵ストーリーでありながら、同時に人間関係を描いたストーリーでもある」
とクリント・イーストウッド自身がこの作品について語っていたそうです。


≪ストーリー≫
テリー・マッケイレブは正義を貫き、殺人者を追い詰めていくFBIのベテラン心理分析官。
人並みはずれた能力を発揮してきたマッケイレブだったが、
殺人現場に“McCaleb Catch me”、そして謎の9桁の数字を残し、
マスコミに注目を浴びながらあ明らかにマッケイレブに対して挑戦している連続殺人犯。
殺人現場でマスコミの取材を避けようとして、ふと見た足元の靴で犯人がそこにいた。
あと少しで逮捕できると追い詰めた時、心臓発作に倒れたマッケイレブは犯人を取り逃がす・・・。
そして、止む無く早期退職をして2年の歳月が過ぎ、心臓移植を受けた。
無事に退院し、クルーザーで悠々とした生活をしているマッケイレブの前に、
ある日、見知らぬ女性が現れ、姉の不可解な殺人事件の解決をしてほしいと依頼する。
マッケイレブの心臓のドナー提供者が殺された姉であるということも打ち明けられ、
外科医からの忠告に逆らい、同じハーバーに停泊している隣人バティの助けも借りて、
殺人者を捕まえようと、独自の調査、警察や昔のツテからの情報も入手し、
徐々に2年のブランクから以前の感を取り戻して、凶悪な殺人犯を追い詰めるのだった。
しかし、無理が重なってマッケイレブの心臓は弱まっていた・・・。


主人公は、引退した元FBI心理分析捜査官のテリー・マッケイレブ。
マッケイレブは心臓に障害を抱えながら、非業な殺人者をとある出会いから追い続けます。
共演陣もどこかで見たことのある(?!)実力派が登場していました。
マッケイレブの隣人で、運転手となって手助けを引き受けてくれるバディ役に
「スピード」「ジム・キャリーはMr.ダマー」「101」「グース」などのジェフ・ダニエルズ。
話題作の「めぐりあう時間たち」にも出演しているということでそれも楽しみです。
そして厳しくも身体を気遣う心臓外科の女性ドクター役にアンジェリカ・ヒューストン。
「女と男の名誉」でアカデミー賞助演女優賞を受賞という輝かしい経験を持ち、
「アダムス・ファミリー」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」などにも出演しています。
ハンフリー・ボガードの「黄金」で助演男優賞を受賞したウォルター・ヒューストンは祖父、
その「黄金」で監督賞・脚本賞、「アフリカの女王」では作品賞を受賞したジョン・ヒューストン監督はお父さん、
そして、2人の弟も監督、脚本家という映画一家です。
さらに、リポーター役に実生活で奥さんのディナ・イーストウッドもちょっとだけ出ています。

やっぱり、クリント・イーストウッドはいいなあ・・・と実感しました!(笑)
今年の5月31日になんと73才になるのですが、とてもそんな風に感じられませんでした。
犯人の追跡するシーンなど、スタントマンによる吹き替えがあったように見えましたが、
それはそれで、無理は禁物! まあ、いいじゃないですか。 (=^^=)V
心臓病という設定のせいなのか、地声なのか、声もしゃがれてちょっと弱々しい感じも、
ますます増えたお顔のシワも、やや密度の低くなった感じのする髪も
私には、熟しに熟した“渋さ”でしかなく、やっぱりカッコいいクリント・イーストウッドです。
また、脚本家の悪戯(いたずら)かクリント・イーストウッドのアイデアなのか
聞き逃してしまうような中に、“アルカトラズ”とか“カウボーイ”っていう言葉が出てきて、
クリント・イーストウッドのファンとして、ちょっと嬉しい“小さな発見”でした!(笑)

(2003.4.21 ★★★☆☆)


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